“幸せに生きたい”という願いは、長い人類の歴史のなかで誰もがずっと持ち続けてきたものです。
その“幸せに生きるための力”を身に着けるため、人間は子どもたちに思いを込めて<育てる>という営みを行ってきました。
これまで人間が幸せに生きるために大事にしてきたことが3つあります。
“体で覚えること”。経験を積むことによって、体にさまざまな文化やワザを刻み込み、それを使いこなしながら文化を創造していきます。
“みんなで考え議論すること”。一人だけでは解決しないことを、みんなでいろいろ話合い、やっと生まれたアイデアや発見と出会った時の感動は、人生のなかでとても大きな感動となります。
“他者と豊かに関わること”。お互いの心が理解できて、豊かな共感の中で、自分の存在価値が生まれ、人間にとっての幸せを感じられるものです。どれだけ豊かに共感できる人間になるかが大事と考えます。
そして、何よりも子どもを真ん中に親子が共感し合い、そして、家庭がいろいろな人や地域と豊かに関わり、幸せを感じながら生きることが大事です。
人間が大事にしてきたこれらの事を、乳幼児期から保育・幼児教育のなかでていねいに身に着けていくことが、生きる力に繋がります。これこそが事業団がこれから取り組む重要なテーマとなります。
国立市は行政の目が行き届く、ほどよい広さのまちで、多様な文化・資質をもつ人たちが孤立する事なく共に暮らせるソーシャル・インクルージョンのまちを目指しています。そして、全ての子どもの幸せ、子ども一人一人がありのままで自分らしく夢に向かって生きることを願い、子育て支援の取り組みを進めています。
幸せな社会をつくることは、平和にも通じることです。
国立の子どもが幸せになってほしい、そのために事業団に何ができるか、何をすべきか。国立市と両輪になって、事業団の取り組みが、子育て支援の中核的な役割を果てしていくことを切に願い、“子どもの夢と未来”に向かって、みなさんと共に考え取り組んでまいります。